正解は3

解説

【病態】
1 誤。メキシレチン塩酸塩はVaughan Williams分類でIb群に属し、活動電位持続時間を短縮させるため、QT間隔延長は生じにくい。
2 誤。ベラパミル塩酸塩はVaughan Williams分類でIV群に属し、Ca2+チャネル遮断作用により、心房細動や発作性上室性頻拍などに適応があるが、QT間隔延長は生じにくい。
3 正。アミオダロン塩酸塩はVaughan Williams分類でIII群に属し、K+チャネルを遮断するため、QT間隔延長を生じやすい。
4 誤。プロプラノロール塩酸塩はVaughan Williams分類でII群に属し、カテコールアミン刺激による心筋や刺激伝導系の過度の興奮を抑制するが、QT間隔延長は生じにくい。
5 誤。ジゴキシンなどのジギタリス製剤は、発作性上室性頻脈などに適応があるが、QT間隔延長は生じにくい。
 心電図上QT間隔の延長を誘発する可能性の高い抗不整脈薬としてK+チャネル遮断作用のあるIa群(ジソピラミド、プロカインアミド塩酸塩、シベンゾリンコハク酸塩)やIII群(アミオダロン塩酸塩、ニフェカラント塩酸塩、ソタロール塩酸塩)などがある。QT間隔延長により、不整脈誘発のおそれがある。