【病態】
1 誤。リセドロン酸ナトリウム水和物などのビスホスホネート製剤は、破骨細胞の機能阻害作用を示し、骨吸収を抑制する。
2 誤。ラロキシフェン塩酸塩などのSERM(選択的エストロゲン受容体モジュレータ)は、選択的に骨のエストロゲン受容体に作用する。骨のエストロゲン受容体に結合後、骨代謝回転に関与するサイトカインを介して、エストロゲンと同様な骨吸収抑制作用を示す。乳腺や子宮のエストロゲン受容体には拮抗薬として作用するため、乳がんや子宮体がんを悪化させる危険性は少ない。
3 誤。エストラジオールなどのエストロゲン製剤は、エストロゲン受容体を介して作用を発現する。骨においてはエストロゲン受容体に結合後、骨代謝回転に関与するサイトカインを介して、骨吸収抑制作用を示す。
4 正。メナテトレノンなどのビタミンK2製剤は、骨基質タンパク質であるオステオカルシンのグルタミン酸残基のγ-カルボキシル(Gla)化を促進し、主に骨形成を促進する。
5 誤。エルカトニンなどのカルシトニン製剤は、破骨細胞のカルシトニン受容体に作用し骨吸収を抑制する。