正解は2、3

解説

【衛生】
1 誤。塩・塩蔵品の過剰摂取は、胃がんの発生リスクをほぼ確実に高める。高濃度の塩分は、胃粘膜層を保護する粘液を破壊し、胃酸によって胃粘膜が炎症を起こすことにより、胃がんのリスクを高めると考えられている。
2 正。過度の飲酒は、食道がんの発生リスクを高める。飲酒は、発がん物質が体内に取り込まれやすくなる作用や薬物代謝酵素への影響などにより食道がんのリスクを高めると考えられている。一方、野菜や果物の摂取により、食道がんのリスクがほぼ確実に低下する。
3 正。熱い飲食物の摂取は、食道がんの発生リスクをほぼ確実に高める。熱い飲食物は、食道粘膜の炎症を起こすことによって、食道がんのリスクを上昇させると考えられている。
4 誤。動物性脂肪食品に富む食事の摂取は肥満につながり、肥満は大腸がんの発生リスクをほぼ確実に高める。動物性脂肪の摂取は発がん促進作用のある二次胆汁酸の生成を高め、これが大腸粘膜に作用して発がんのイニシエーターやプロモーターとなると考えられている。
5 誤。運動不足は肥満につながり、肥満は大腸がんなどの発生リスクをほぼ確実に高める。一方、運動を行うことにより、肥満の解消、免疫機能の増強など、大腸がんのリスクをほぼ確実に低下させる。