正解は 2、4

解説

【病態】
1 誤。労作性狭心症は、冠血管狭窄(多くが冠状動脈硬化が原因)により心筋への酸素供給量が低下した状態に労作が加わり、酸素消費量が増大することで発症する狭心症である。冠動脈の攣縮が関与するのは安静狭心症である。
2 正。不安定狭心症は、不安定プラークの破綻による血栓形成が原因となることが多いため、心筋梗塞に移行しやすい。
3 誤。心筋梗塞発症後、数時間後にST波の上昇が認められる。
4 正。硝酸薬の中でも特に持続型のもの(持続点滴、貼付剤)では長期使用により、一部作用が減弱する薬剤耐性が生じることがあるため、休薬期間を設けることが推奨される。
5 誤。冠動脈が攣縮している狭心症の発作予防には、Ca2+チャネル遮断薬が有効である。β遮断薬は無効であるのみでなく、攣縮を誘発するため適さない。β遮断薬は、冠状動脈硬化が認められる労作性狭心症の発作予防の第一選択薬として用いる。