正解は 1、5

解説

【実務】
1 正。ニコチンは、たばこ煙の粒子相に含まれる精神作用物質であり、摂取することにより中枢神経系の興奮と抑制が生じる。たばこを反復使用し生じる依存性は、ニコチンの精神及び身体依存によるものである。
2 誤。バレニクリン酒石酸塩錠は、医師の処方箋が必要な医療用医薬品である。一方、ニコチンガムやニコチンパッチは医師による処方箋が必要ない一般用医薬品である。
3 誤。ニコチンパッチやニコチンガムは、禁煙開始前から使用することはできない。一方、バレニクリン酒石酸塩錠は患者が禁煙を開始する日の1週間前から投与を開始する。
4 誤。ニコチンは塩基性物質であり、アルカリ性のときに分子型となって吸収されやすくなる。コーヒーや炭酸飲料を飲むと口腔内が酸性となるので、そのあとでニコチンガムを使用するとイオン型のニコチンの割合が高くなり、吸収されにくくなる。また、ニコチンガムを噛みながら飲み物を飲むと、唾液中に浸みだしたニコチンがそのまま食道に流れ込み、口腔粘膜からの吸収が低下する。
5 正。バレニクリン酒石酸塩錠は、ニコチンを含まない経口禁煙補助薬であり、脳内に分布するα4β2ニコチン性アセチルコリン受容体に結合することにより、禁煙に伴う離脱症状やたばこに対する切望感を軽減する。

 

バレニクリン酒石酸塩 商品名チャンピックス