正解は 2、5

解説

【薬理】
 インダカテロールは、選択的β2受容体刺激薬であり、気管支平滑筋のβ2受容体刺激により気管支拡張作用を示すため、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解に用いられる。また、弱いβ1受容体刺激作用を有するため、心臓のβ1受容体刺激による心機能の亢進に伴う動悸、腎臓傍糸球体細胞のβ1受容体刺激によるレニン分泌の促進に伴う血圧上昇を起こすことがある。なお、本剤のβ2作用により細胞内サイクリックAMP(cAMP)濃度が上昇すると、Na+,K+ -ATPaseが活性化されて細胞内へのカリウムの取り込みが促進され、低カリウム血症を起こすことがある。
 チオトロピウムは、抗コリン薬であり、気管支平滑筋のM3受容体遮断により気管支拡張作用を示すため、COPDの気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解に用いられる。また、心臓のM2受容体遮断による動悸、唾液腺のM3受容体遮断による口渇を起こすことがある。
 なお、選択肢5は、COPDの治療に用いられる副腎皮質ステロイド性薬であるフルチカゾンやブデソニドによる肺炎・口腔カンジダ症の発現機序に関する記述である。


 

インダカテロール:オンブレス:1日1回吸入の長時間作用型β2刺激薬

チオトロピウム:スピリーバ 長時間作用性吸入気管支拡張剤