【衛生】
1 誤。Trp-P-1の構造である。タンパク質、アミノ酸の加熱により生成し、シトクロムP450による酸化、アセチル抱合や硫酸抱合を経てニトレニウムイオンとなり発がん性を示す。
2 誤。ジメチルニトロソアミンの構造である。主に胃内で肉や魚に含まれる第2級アミンと亜硝酸から生成する。シトクロムP450によりN-脱メチル化(α酸化)を受け、メチルカチオンとなり発がん性を示す。
3 正。o-トルイジンの構造である。染料などの工業原料に使用され、福井県の工場で長期間曝露された従業員が膀胱がんに罹患し、2016年(平成28年)には労災が認定された。N-水酸化、N-アセチル化、ベンゼン環の水酸化などの複雑な代謝経路により代謝的活性化されて膀胱がんの原因となる。
4 誤。サイロシン(シロシン)の構造である。幻覚性キノコの成分であり、主に肝臓で代謝を受けるが、一部は未変化体として尿中排泄される。
5 正。ベンジジンの構造である。染料などの工業原料に使用されていたが、発がん性があるため現在は使用されていない。N-水酸化により代謝的活性化されて膀胱がんの原因となる。
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