【薬理】
1 誤。ピペリドレートは、M3受容体を遮断して胃酸分泌を抑制するとともに腸管平滑筋を弛緩させるため、胃・十二指腸潰瘍における痙れん性疼痛などに用いられる。
2 正。オキシブチニンは、M3受容体遮断作用と平滑筋に対する直接作用により、膀胱排尿筋(膀胱平滑筋)を弛緩させ、排尿を抑制する。
3 正。ネオスチグミンは、可逆的コリンエステラーゼ阻害薬であり、アセチルコリンの分解を抑制して間接的にアセチルコリンの作用を増強させる。その結果、腸管平滑筋や膀胱排尿筋を収縮させるため、手術後の腸管麻痺や排尿困難に用いられる。
4 誤。トロピカミドは、瞳孔括約筋のM3受容体を遮断し、瞳孔括約筋の収縮を抑制して散瞳作用を示す。
5 誤。シクロペントラートは、毛様体筋のM3受容体を遮断して毛様体筋を弛緩させ、シュレム管を閉塞することにより眼房水の排出を抑制して眼圧を上昇させる。また、瞳孔括約筋の収縮抑制によっても、隅角が閉塞して眼圧上昇につながる。
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