【病態】
1 誤。ゲフィチニブは、EGFRチロシンキナーゼを選択的に阻害し、腫瘍細胞の増殖能を低下させる。本剤はEGFR遺伝子変異陽性の手術不能又は再発非小細胞肺がんに用いられる。
2 正。クリゾチニブは、ALK融合タンパク質のチロシンキナーゼ活性を阻害する。本剤はALK融合遺伝子陽性の非小細胞肺がんに用いられる。
3 誤。パゾパニブは、血管内皮細胞増殖因子受容体(VEGFR-1、VEGFR-2及びVEGFR-3)、血小板由来増殖因子受容体(PDGFR-α及びPDGFR-β)、並びに幹細胞因子受容体(c-Kit)のリン酸化を阻害する。本剤は根治切除不能又は転移性の腎細胞がん及び悪性軟部腫瘍に用いられる。
4 誤。ソラフェニブは、腫瘍血管新生に関するVEGFR、PDGFRなどのチロシンキナーゼ活性を阻害する。本剤は根治切除不能又は転移性の腎細胞がん及び切除不能な肝細胞がん、根治切除不能な分化型甲状腺がんに用いられる。
5 誤。ダサチニブは、特定のタンパクチロシンキナーゼ活性を阻害する。本剤は慢性骨髄性白血病及び再発又は難治性のフィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病に用いられる。
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