【法規】
行動変容ステージモデル(トランスセオレティカルモデル)に関する問題である。薬剤師は患者とのコミュニケーションの中で、患者の病気や治療への解釈を引き出し、患者が行動変容ステージモデルのどの段階にあるのか把握することで、その患者が行動を起こすかどうかを予測することができる。
本患者は、設問中の発言より、心の準備ができており、治療に取り組もうとする意欲が見られるが、まだ実践できていないことから「準備期」にあると判断できる。
【薬物治療に対する行動変容の例】
●無関心期(前熟考期):治療に取り組むつもりもないし、意識もない(6ヶ月以内に行動を変えようと思っていない)
〈課題・対応〉取り組まないことへのリスクについて認知してもらう
●関心期(熟考期):治療に取り組むための心の準備ができていない(6ヶ月以内に行動を変えようと思っている)
〈課題・対応〉実行する上での障害を把握し、取り除くことで実行できるという自信を持ってもらう
●準備期:治療に取り組むための心の準備ができている(1ヶ月以内に行動を変えようと思っている)
〈課題・対応〉具体的で達成可能な計画目標の立案
●実行期:治療に取り組み始めて6ヶ月以内
〈課題・対応〉取り組みへの振り返りを行い、自分にあった取り組み方を身につけてもらう
●維持期:治療に取り組み始めて6ヶ月以上
〈課題・対応〉後戻りの防止(ソーシャルサポートの強化など)
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