【薬剤】
プロドラッグとは作用が既知である親化合物の誘導体であり、それ自身には薬効がないか、あるいは親化合物に比べて低く、体内で酵素的あるいは化学的に親化合物に変換されるものである。
1 正。テガフールは、消化管吸収後に生体内でCYP2A6などによって徐々に代謝され5-FUとなり、抗悪性腫瘍作用を示す。作用持続化を目的としたプロドラッグである。
2 誤。イリノテカンは、肝及び各組織においてカルボキシエステラーゼにより加水分解されることによりSN-38となり、抗悪性腫瘍作用を示す。作用持続化や副作用軽減を目的としたプロドラッグである。
3 誤。ドキシフルリジンは、消化管吸収後に腫瘍組織で高い酵素活性を有するピリミジンヌクレオシドホスホリラーゼにより5-FUとなり、抗悪性腫瘍作用を示す。選択的な作用の発現を目的としたプロドラッグである。
4 誤。サラゾスルファピリジンは、大腸に到達してから腸内細菌によりアゾ基が還元を受け、5-アミノサリチル酸(5-ASA)となり、抗炎症作用を示す。選択的な作用の発現を目的としたプロドラッグである。
5 誤。アラセプリルは、生体内で脱アセチル化及び加水分解を受けることにより、カプトプリルとなり降圧作用を示す。作用持続化を目的としたプロドラッグである。る。
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