正解は 5 pD2

解説

【薬理】
設問のうち、アゴニストの用量-反応曲線が低用量側(左側)に位置するほど値が大きくなるのは、pD2である。
1 誤。ED50は、50%有効量のことであり、薬理作用を表すアゴニストの用量-反応曲線が低用量側にあるほど値は小さくなる。
2 誤。LD50は、50%致死量のことであり、致死作用を表すアゴニストの用量-反応曲線が低用量側にあるほど値は小さくなる。
3 誤。KDは、解離平衡定数のことであり、結合部位の50%が薬物に占有されたときの濃度である。「L」をリガンド、「R」をリガンド未結合の受容体、「LR」をリガンドと受容体の複合体とすると、KD[L][R]/[LR]で示され、その値が大きいほどリガンドと受容体の解離が進んでいることを示し、逆に受容体に対する薬物の親和性が小さいことを示す。
4 誤。pA2は、競合的アンタゴニストの効力を表し、作動薬の用量-反応曲線を2倍だけ高濃度側(右側)に平行移動させるのに要する競合的アンタゴニストのモル濃度の負の対数値である。
5 正。pD2は、一個体において基準となる効果の最大反応の50%の反応を引き起こすのに要する作動薬のモル濃度(EC50)の負の対数値であり、pD2=-logEC50)(EC5050%有効濃度)で表される。アゴニストの用量-反応曲線が低用量側(左側)に位置している場合、より少ない作動薬の用量で最大反応の50%の反応を引き起こすことになる。したがって、EC50値は小さくなることから、その負の対数値で表されるpD2の値は大きくなる。

 

 

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