【病態】
1 誤。残尿とは、排尿困難が進行し膀胱内に貯留した尿を排泄しきれなくなり、膀胱に尿が残っている状態である。
2 誤。尿失禁とは、自分の意志とは関係なく尿が漏れてしまう状態であり、切迫性尿失禁、腹圧性尿失禁、溢流性尿失禁、機能性尿失禁に分類される。
3 正。乏尿とは、腎機能(糸球体ろ過量)の低下が原因となり尿量が500
mL/以下になる状態である。腎血流量の低下(腎前性)や腎細胞障害(腎性)、尿路閉塞(腎後性)などさまざまな要因がある。乏尿よりもさらに尿量が低下している状態(100
mL/以下)が無尿である。
4 誤。尿閉とは、残尿がさらに進行し膀胱内に尿が貯まっているにもかかわらず排尿できない状態をいう。尿生成は正常であり、乏尿や無尿とは区別される。
5 誤。血尿とは、尿中に赤血球が異常に多く排泄される状態である(尿中赤血球数20個/μL以上、尿沈渣5個/HPF以上)。肉眼的にほぼ正常であっても顕微鏡で赤血球を認める状態を顕微鏡的血尿といい、多量の尿路出血などにより肉眼的にも赤~褐色尿を認める状態を肉眼的血尿という。
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