正解は 5 ラメルテオン

解説

1 誤。ブロモバレリル尿素は、血中でBrを遊離し、体内のClと置換する。その結果、神経細胞の興奮を抑制し、催眠作用を示す。
2 誤。ゾルピデムは、非ベンゾジアゼピン(BZ)系薬であり、α1サブユニットを含むGABAA受容体のBZ結合部位に対して選択的な親和性を示し、GABAA受容体機能を亢進させて催眠作用を示す。
3 誤。スボレキサントは、オレキシン(OX)受容体遮断薬であり、覚醒を促進する神経ペプチドであるオレキシンA及びBのオレキシンOX1及びOX2受容体への結合を可逆的に阻害することにより脳を覚醒状態から睡眠状態へ移行させ、催眠作用を示す。
4 誤。リルマザホンは、BZ骨格の開環誘導体であり、生体内で閉環してベンゾジアゼピン系化合物となって作用するプロドラッグである。本剤は、GABAA受容体のBZ結合部位に作用してGABAA受容体の作用を増強し、Clの細胞膜透過性を亢進することにより催眠・鎮静作用などを示す。
5 正。ラメルテオンは、メラトニン(MT)受容体作動薬であり、視交叉上核のMT1及びMT2受容体を選択的に刺激し、睡眠覚醒リズムを調節するため不眠症における入眠困難の改善に用いられる。