【病態】
本患者は若い女性であり、強い頭痛などの症状と処方薬より片頭痛が考えられる。
１　正。片頭痛は片側性、拍動性の頭痛であり、随伴症状として悪心・嘔吐や光・音過敏がある。
２　誤。入浴や軽い運動などは片頭痛発作を増悪させる可能性があるため推奨されない。
３　正。乱用頭痛とは、頭痛になりやすい患者においてトリプタン系薬やNSAIDsなどの乱用により生じる頭痛である。スマトリプタンコハク酸塩などの急性期治療薬を頻回使用すると、薬物乱用頭痛が起こるおそれがある。
４　誤。エルゴタミン酒石酸塩は、血管収縮作用を有し、スマトリプタンコハク酸塩と併用すると、薬理的な相加作用により血管収縮作用を増強させるため併用禁忌である。
５　誤。バルプロ酸ナトリウムは片頭痛発作の予防に用いられ、急性期の発作抑制に使用されるものではない。