正解は 3、5

解説

【病態】
1 誤。本患者は、中心静脈カテーテル刺入部関連感染の疑いがあるため、皮膚や粘膜を侵す表在性の感染ではなく、血液感染症(血管カテーテル関連や心内膜炎)や肝・脾膿瘍といった深部臓器を侵す深在性真菌症である。
2 誤。Candida krusei(カンジダ属真菌)感染の治療には、キャンディン系、ボリコナゾール、アムホテリシンBを用いる。ST(スルファメトキサゾール・トリメトプリム)合剤は大腸菌などの一般感染症やニューモシスチス肺炎の治療及び発生抑制に用いられる。
3 正。カンジダ症は糖尿病等の基礎疾患をもつ患者や、AIDS患者などの易感染性宿主が発症する可能性の高い日和見感染症である。
4 誤。鳥類の排泄物、特にハトの糞便中で増殖し、乾燥して空気中に飛散して感染源となる真菌にはCryptococcus neoformans(クリプトコックス・ネオフォルマンス)がある。
5 正。本患者は中心静脈カテーテル刺入部関連感染の疑いがあり、眼内炎、遷延する発熱が起こっていることから、侵襲性カンジダ症の1つであると考えられる。