正解は 3、4

解説

【衛生】
1 誤。ウェルシュ菌の学名はClostridium perfringensであり、芽胞を形成する偏性嫌気性菌(嫌気性菌)である。ウェルシュ菌は、100℃、1-6時間の加熱に耐える。偏性嫌気性菌(嫌気性菌)は、通性嫌気性菌(酸素の存在・非存在下で生育できる)とは異なり、酸素がない条件下でないと生育できない。Clostridium botulinumはボツリヌス菌である。
2 誤。2011年以降の1年あたりの発生件数は、ウェルシュ菌が20件前後に対し、腸炎ビブリオは10件未満である。
3 正。2011年以降の食中毒1件あたりの平均患者数は、ウェルシュ菌が約50-100人に対し、カンピロバクターは10人未満である。
4 正。ウェルシュ菌食中毒の主な原因食品は、給食などの食肉を用いた大量調理品(カレーやシチューなど)である。食肉や魚介類はウェルシュ菌の汚染率が高い。また給食施設などで鍋底が嫌気的になりやすい大型鍋を用いて加熱調理すると、他の細菌は死んでも芽胞型のウェルシュ菌は生き残り、食品を室温で放置したときに発育しやすい温度(45℃付近)まで下がると、発芽して急速に増殖を始める。
5 誤。ウェルシュ菌の潜伏期間は6-18時間であり、主症状は下痢と腹痛である。