正解は 2、3

解説

【衛生】
 残留性有機汚染物質(POPs:persistent organic pollutants)は、(1)環境中で分解しにくい(難分解性)、(2)食物連鎖などで生物体内に濃縮しやすい(高蓄積性)、(3)長距離を移動して極地などに蓄積しやすい(長距離移動性)、(4)ヒトへの健康及び生態系に対して有害性がある(毒性)の4つすべての性質を有する化学物質である。POPsは、一部の国々の取組みのみでは地球環境汚染の防止には不十分であり、国際的に協調して製造・使用を制限、削減等行う必要から、2001年(平成13年)に「残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約」が採択されている。

1 誤。対象物質は、すべて高蓄積性の性質を有する。
2 正。対象物質は、すべて長距離移動性の性質を有する。
3 正。非意図的生成物である対象物質(PCDD、PCDF)は、できる限り廃絶することを目標として排出を削減することが定められている。
4 誤。対象物質は、すべてヒトへの健康に対して有害性を有する。
5 誤。対象物質の中には、非意図的生成物も含まれるため、すべてが化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(化審法)の規制対象物質ではない。化審法では、非意図的生成物は規制対象外である。