正解は 1、2

解説

【化学】
1 正。アルケンに対する臭素の付加反応は、ブロモニウムイオン中間体を経由しアンチ付加で進行する立体特異的な反応である。
2 正。アルケンに対する酸性条件下での水の付加反応は、より安定なカルボカチオン中間体を経るため、Markovnikov則に従って進行する。
3 誤。共役ジエンに対する臭化水素の付加反応である。ブタ-1,3-ジエンは、より安定なカルボカチオン中間体を経て、低温条件では3-ブロモブタ-1-エン(1,2-付加体)が、高温条件では1-ブロモブタ-2-エン(1,4-付加体)が生成する。
4 誤。アルケンに対するm-クロロ過安息香酸(過酸)の付加反応は、シン付加で進行する立体特異的な反応である。その他、四酸化オスミウム(OsO4)やボラン(BH3)などの試薬もアルケンに対してシン付加する。
5 誤。アルキンを液体アンモニア中、金属ナトリウムで処理(Birch還元)すると、trans-アルケンが生成する。また、アルキンをLindlar触媒存在下で接触水素化を行うと、cis-アルケンが生成する。