【化学】
バイカレインは、シソ科植物コガネバナの周皮を除いた根由来の生薬であるオウゴンなどに含有される成分である。
1 誤。フラボノイドは2-フェニルクロマン骨格を、イソフラボノイドは3-フェニルクロマン骨格を有する。バイカレインは、2-フェニルクロマン骨格を基本構造とするフラボノイドである。
2 誤。フラボノイドの炭素骨格は、シキミ酸経路と酢酸・マロン酸経路の複合経路により生合成される。
3 正。シキミ酸経路由来の4-クマロイルCoAに酢酸・マロン酸経路のポリケチド鎖延長反応によりマロニルCoAが結合する。続く芳香環化等を経て、フラボノイドが生合成される。よって、aの炭素はマロニルCoA由来である。
4 誤。バイカリンは、バイカレインの7位のヒドロキシ基にグルクロン酸の1位がβ-グリコシド結合した配糖体である。一方、bのヒドロキシ基は5位である。
5 正。一般にフラボノイドは、リボン状マグネシウムと濃塩酸により呈色するため、バイカレインも同様に呈色する。なお、日本薬局方においてフラボノイドを含有する生薬エイジツなどは本反応による確認試験が適用されるが、生薬オウゴンには適用されない。
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