正解は 2 体がだるく感じたときには、プレドニゾロン錠の服用を中止できます。

解説

【実務】
 非ホジキンリンパ腫の治療は、悪性リンパ腫の代表的な化学療法であるCHOP療法[シクロホスファミド水和物(C)、ドキソルビシン塩酸塩(H)、ビンクリスチン硫酸塩(O)、プレドニゾロン(P)]にリツキシマブ(R)を加えたR-CHOP療法が標準療法となっている。

1 適切。シクロホスファミド水和物、ドキソルビシン塩酸塩などの抗悪性腫瘍薬の副作用として、骨髄抑制が知られている。また、プレドニゾロンは免疫抑制作用を有する。そのため、本療法施行時には免疫力の低下が見られるため、人ごみへの外出は避け、外出後はうがいや手洗いなどの感染予防を行うよう指導する。
2 不適切。プレドニゾロンは合成副腎皮質ホルモン製剤であり、連用後、投与を急に中止すると、発熱、頭痛、食欲不振、脱力感、筋肉痛、関節痛、ショック等の離脱症状が現れることがある。そのため、自己判断で服用を中止しないよう患者に指導する必要がある。投与を中止する場合には、徐々に減量するなど、医師の指示に従い服用する。
3 適切。抗悪性腫瘍薬の副作用として、悪心・嘔吐、食欲不振が知られている。そのため、脂っぽいものや匂いが強いものは避け、食べたいもの・食べられるものを少量ずつ食べるよう指導する。
4 適切。インフュージョンリアクションとは、リツキシマブなどのモノクローナル抗体製剤の投与中又は投与開始後24時間以内に多く現れる有害作用の総称である。主な症状として、発熱や悪寒、悪心、頭痛、そう痒などが見られ、重篤な症状となるとアナフィラキシー様症状、肺障害、心障害などや死亡例も報告されている。
 R-CHOP療法によるインフュージョンリアクションを回避するため、非ステロイド性抗炎症薬であるイブプロフェンやヒスタミンH1受容体遮断薬であるd-クロルフェニラミンマレイン酸塩錠が処方されている旨を伝える。
5 適切。抗悪性腫瘍薬の代表的な副作用として、脱毛が知られている。これは一時的なものであり、治療終了後数ヶ月で回復する旨を伝える。