正解は 3、5

解説

【物理】
タンデムマス法は、複数個の質量分析計を連結させたもので、第1質量分析計(MS1)である特定のイオン(プリカーサーイオン)を選択し、これを不活性ガス分子などと衝突させてフラグメンテーションを起こさせ、そこで生じたプロダクトイオンを第2質量分析計(MS2)で分離、検出する方法である。以下に、タンデムマス法の模式図を示す。

1 誤。タンデムマス法は、MS1とMS2を直列に配置する。
2 誤。冷蒸気法は、原子吸光光度法における原子化法であり、主に水銀の原子化に用いられている方法である。イオン化するには主に大気圧化学イオン化(APCI)法やエレクトロスプレーイオン化(ESI)法が用いられる。
3 正。タンデムマス法の1段目の質量分離部で選択される特定のイオンのことを、プリカーサーイオンといい、プリカーサーイオンから生じる2段目の質量分離部で選択されるイオンのことを、プロダクトイオンという。
4 誤。タンデムマス法は、衝突室でプリカーサーイオンを不活性ガス分子などと衝突させ、生じたプロダクトイオンを検出する。
5 正。タンデムマス法は、質量分析計に四重極型や飛行時間型などを導入することで、アミノ酸や有機酸などの代謝物の一斉分析を行えるため、1回の分析で多数の疾患をスクリーニングできる。