【衛生】
CPT-1欠損症、VLCAD欠損症、MCAD欠損症のいずれの疾患に対しても、栄養療法として頻回哺乳による低血糖の防止は適切である。
1 誤。新生児Aは、図2よりいずれの疾患の診断基準も超えていないため、脂肪酸代謝異常症には罹患していないと推測することができる。
2 正。新生児Bは、図2よりC14:1(μmol/L)が0.4μmol/Lを超えているため、VLCAD欠損症に罹患していると推測することができる。VLCAD欠損症では、長鎖脂肪酸を代謝することができないため、栄養療法として代謝が可能な中鎖脂肪酸トリグリセリドを構成成分とするミルクの使用が適切である。
3 誤。新生児Cは、図2よりC8(μmol/L)が0.3μmol/Lを超えているため、MCAD欠損症に罹患していると推測することができる。MCAD欠損症では、中鎖脂肪酸を代謝することができないため、栄養療法として中鎖脂肪酸トリグリセリドを構成成分とするミルクの使用は適切でない。
4 正。新生児Dは、図2よりCPT-1欠損症に罹患していると推測することができる。CPT-1欠損症では、アシルCoAをアシルカルニチンに代謝することができないため、栄養療法として代謝にカルニチンを必要としない中鎖脂肪酸トリグリセリドを構成成分とするミルクの使用が適切である。
5 誤。新生児Eは、図2よりいずれの疾患の診断基準も超えていないため、脂肪酸代謝異常症には罹患していないと推測することができる。