正解は 4 H,K-ATPase阻害により胃酸分泌を抑制することで、消化性潰瘍の増悪を抑える。

解説

【薬理】
1 誤。ロペラミドなどに関する記述である。ロペラミドは、腸管のコリン作動性神経終末部のμ受容体を刺激し、アセチルコリンの遊離抑制を介して腸管運動を低下させ、止瀉作用を示す。
2 誤。チクロピジンは、代謝物がADPP2Y12受容体を非可逆的に遮断し、アデニル酸シクラーゼに対する抑制を解除することにより血小板内cAMP濃度を上昇させ、血小板凝集を抑制する。
3 誤。ロキソプロフェンなどに関する記述である。ロキソプロフェンは、胃粘膜刺激作用の弱い未変化体のまま消化管より吸収され、その後速やかに活性代謝物に変換される。その結果、活性代謝物は、シクロオキシゲナーゼを阻害し、プロスタグランジンの合成を抑制して鎮痛・抗炎症・解熱作用を示す。
4 正。ラベプラゾールなどに関する記述である。ラベプラゾールは、胃壁細胞の酸性領域で活性体になり、H,K-ATPaseSH基と結合して酵素活性を阻害する。その結果、胃酸分泌を抑制するため、消化性潰瘍の増悪を抑える。
5 誤。メピバカインなどに関する記述である。メピバカインは、アミド型の局所麻酔薬であり、非イオン型で知覚神経の細胞膜を通過し、陽イオン型に変換された後に知覚神経の軸索の内側から電位依存性Naチャネルを遮断することにより、局所麻酔作用を示す。