正解は 5 ベクロメタゾンプロピオン酸エステル100μg吸入用エアゾール

解説

【実務】
お薬手帳に記載されているベクロメタゾンプロピオン酸エステル100μg吸入用エアゾールの適応から、本患者は気管支ぜん息に罹患していることが推測される。
今回処方された薬物のうち、チモロール(マレイン酸塩)点眼液0.25%は、β受容体遮断作用による気管支平滑筋収縮作用により、ぜん息発作の誘発・増悪が見られるおそれがあることから、気管支ぜん息患者に禁忌である。そのため、処方医へ疑義照会をする必要がある。
なお、ランソプラゾール口腔内崩壊錠は、酸により活性体へと変換され、H,K-ATPaseのSH基と結合し、胃酸分泌を抑制するため、胃潰瘍、十二指腸潰瘍などに用いられる。本症例の用法・用量における酸化マグネシウム細粒83%は、腸内で難吸収性の重炭酸塩又は炭酸塩となり、浸透圧性下剤として用いられる。アトルバスタチン(カルシウム水和物)錠は、HMG-CoA還元酵素を選択的に阻害し、肝細胞におけるコレステロールの生合成を阻害するため、高コレステロール血症及び家族性高コレステロール血症に用いられる。ワルファリンK錠は、ビタミンKに拮抗し、肝臓におけるビタミンK依存性血液凝固因子(プロトロンビン、第VII、第IX、及び第X因子)の生合成を抑制して抗凝固作用及び抗血栓作用を示すため、血栓塞栓症の治療及び予防に用いられる。