【実務】
本剤は、プロポフォールをダイズ油・中鎖脂肪酸トリグリセリド及び精製卵黄レシチン等からなるリピッドマイクロスフェアに封入し、o/w型の乳濁性注射液(脂肪乳剤)としている。
1 適切。精製卵黄レシチンと容器の素材であるポリ塩化ビニルが接触することにより、可塑剤であるDEHP〔フタル酸ジ-(2-エチルヘキシル)〕が製剤中に溶出することが報告されているため、ポリ塩化ビニル製の輸液セットは使用しない。
2 適切。本剤は防腐剤を添加しておらず、また脂肪乳剤のため汚染されると細菌が増殖し、重篤な感染症が起こるおそれがある。開封後は、無菌的に取り扱い、ただちに使用を開始する必要がある。
3 不適切。通常、成人にはプロポフォールとして0.5 mg/kg/10秒の速度で、患者の全身状態を観察しながら、就眠が得られるまで静脈内に投与する。
4 不適切。1人の患者に対し、1回のみの使用とし、残液は廃棄する。
5 不適切。本剤は、乳剤粒子が破壊されることがあるため、微生物ろ過フィルターは用いない。