【生物】
1 誤。トロンボキサンA2(TXA2)は、主に活性化された血小板から放出される。TXA2は、血小板表面のTXA2受容体に結合することでGqタンパク質を活性化し、血小板凝集を促進する。また、TXA2は血管平滑筋のTXA2受容体に結合することで、血管収縮作用を示す。
2 誤。損傷した血管壁内から露出したコラーゲンは、血小板膜上の糖タンパク質のGp Ia/IIa及びGp
VIと結合し、血小板凝集を促進する(一次止血)。また、血管内皮細胞で産生されるフォンビルブランド因子(vWF)は、血小板とコラーゲンとの接着を安定化させる。
3 正。血小板は、血管壁のコラーゲンに結合するなどにより活性化され、その形状が円板状から球状に可逆的に変化する。活性化された血小板の細胞膜には、膜糖タンパク質のGp
IIb/IIIaなどが発現し、この膜糖タンパク質が血漿タンパク質のフィブリノーゲンと結合することで血小板血栓が形成される。
4 誤。プロスタグランジンI2(PGI2)は、主に血管内皮細胞から放出される。PGI2は、血小板表面のPGI2受容体に結合することでGsタンパク質を活性化し、血小板凝集を抑制する。また、PGI2は血管平滑筋のPGI2受容体に結合することで血管拡張作用を示す。
5 正。活性化された血小板からは、アデノシン5′-二リン酸(ADP)、TXA2、セロトニン(5-HT)などが放出され、これらの物質は血小板凝集を促進する。