【病態】
中枢性尿崩症とは、下垂体後葉の障害によってバソプレシン(ADH)の合成及び分泌が障害され、腎臓における水の再吸収が損なわれ多尿を生じる疾患である。
1 誤。オキシトシンはADHと同様に下垂体後葉から分泌されるが、中枢性尿崩症の発症にオキシトシン分泌は関与しない。
2 誤。ADHの分泌が低下するため、腎臓での水の再吸収が低下し、尿中に水分が多くなり、尿浸透圧は低下する。
3 正。中枢性尿崩症は主に下垂体後葉の障害により、ADHの分泌が低下する。
4 誤。下垂体後葉の障害により発症し、近位曲尿細管の障害は関与しない。
5 誤。ADHの分泌が低下するため、腎臓での水の再吸収が低下し、体内水分量は減少するため、血清Na値が上昇する。