正解は 2、4

解説

【生物】
 ペントースリン酸回路は、細胞質ゾルに局在する代謝経路であり、解糖系代謝中間体のD-グルコース6-リン酸を酸化することで始まる。この経路では、核酸合成に必要なリボース5-リン酸や還元剤として働くNADPHを生成するが、ATPやNADHなどは産生されない。

1 誤。(1)の反応は、D-グルコース6-リン酸の酸化反応であり、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸の酸化型(NADP+)から還元型(NADPH)が生成する。
2 正。(2)の反応は6-ホスホ-D-グルコン酸(C6)の酸化的脱炭酸反応であり、二酸化炭素(CO2)やNADPHとともにD-リブロース5-リン酸(C5)が生成する。
3 誤。代謝中間体Xは、D-キシルロース5-リン酸である。ペントースリン酸回路では、ATPやNADHは産生されない。
4 正。(4)の反応で生成する代謝中間体Yは、D-リボース5-リン酸である。生成したD-リボース5-リン酸はATPと反応し、ホスホリボシルピロリン酸(PRPP)となって核酸合成に利用される。
5 誤。ペントースリン酸回路に関与する酵素群は、細胞質ゾルに局在する。この経路は、解糖系の代謝中間体であるD-グルコース6-リン酸を起点とし、最終的に再び解糖系に合流する。